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シナリオ4「蛮族の来襲」 (Barbarian Attack)
1.追加するパーツ
- 蛮族 :36個
- 騎士 :24個 …6個×4色(赤、青、白、オレンジ)
- 表紙カード : 1枚 …シナリオ「蛮族の来襲」(ゲームには使用しない)
- 発展カード :26枚 …「騎士の登用」14枚、「強力な騎士」4枚、「裏切り」4枚、「陰謀」4枚
- 城 : 1枚
- カラーダイス: 1個 …緑・紫・茶色が各2面ずつあるダイス
- 金貨(1金):25枚
- 金貨(5金):15枚
2.ゲームの準備
(1)地形タイルの組み立て
- まず所定の通り、海岸部分に対称となるように砂漠1枚と城1枚を置き、それ以外の海岸部分には森林2枚、丘陵2枚、牧草地3枚、山地1枚、畑2枚をランダムに置く。
⇒これらを「岸辺タイル」と呼ぶ。
- 岸辺タイル以外の内側には森林1枚、丘陵1枚、牧草地1枚、山地2枚、畑2枚をランダムに置く。
⇒城1枚の配置により余った森林1枚は、このシナリオでは使用しない。
(2)数字チップの配置
- 地形タイルを全て置いた後、数字タイルを所定の通り置く。
- 「11」のチップ1枚は、このシナリオでは使用しない。
(3)その他の準備物
- 各プレイヤーは、自分の色の騎士6体を持つ。
- 「2」と「12」のタイルに蛮族を1体ずつ置く。残りの蛮族はゲーム盤の側に置く。
- 発展カードは、このシナリオ専用のものを使用するため、「スタンダード版」のものは使用しない。
- カラーダイス1個を城タイルの上に置く。
- ボーナスカード「最大騎士力」は使用しない。
- 盗賊は使用しない。
3.初期配置
- 各プレイヤーはまず開拓地を1つ置き、次に都市を1つ置く。
- 都市を置いた時、隣接する地形から得られる資源は各1枚だけである。
4.ゲームの進行
- 以下の追加ルールを除き、通常のルール通りにプレイする。
5.追加ルール
(1)蛮族の上陸
a.蛮族の来襲
- 誰かが開拓地や都市を建設するたびに、建設の後すぐに蛮族の来襲が起こる。
- 自分のターンのプレイヤーは手番を中断して、ダイス2個を3回振る。
⇒合計が「7」になるか、既に出た数が出たら振り直さなければならない。
⇒「7」以外の3つの異なる数字が出るまで振る。
- ダイスを振るたびに、その数に対応する岸辺タイルに蛮族を1体置く。
⇒蛮族が既に3体いるタイルの数を振ったら、そこに蛮族は置かない。
⇒この場合はダイスを振り直さない。
b.岸辺の征服
- 岸辺タイル1ヶ所に蛮族が3体置かれたら、そのタイルの数字チップをすぐに裏返す。
- この地形では、ダイスでその数が出ても、資源が産出されなくなる。
⇒数字チップが裏返っていると、この「征服されたタイル」には蛮族の来襲で新たに蛮族が置かれることはない。
- 征服されたタイルでは、そのタイルの6辺の道に街道を建設することもできず、交差点に開拓地を建設することもできない。
c.開拓地と都市の征服
- 開拓地や都市の隣接するタイルが全て蛮族に征服されると、ポイントがなくなる。
- 港に開拓地や都市があれば、その港は使用できなくなる。
⇒征服されたことを表すために、その開拓地や都市のコマを逆さまにする。
- 砂漠と城は征服されないので、ここに隣接する開拓地や都市は安全である。
- 蛮族が全て上陸して、ストックからなくなったら、蛮族の来襲のダイスは振らない。
(2)発展カードはすぐにめくって実行
- 発展カードを購入したら、すぐに表にして実行する。
- 手番中にいくらでも発展カードを購入することができるが、購入した順に実行しなければならない。
- 使用した発展カードは捨て札になる。
- 発展カードの山札がなくなったら、捨て札を混ぜて新しい山札を作る。
a.「騎士の登用」
- (効果)騎士を1体、城タイルの6つの道のうち1つに置く。
- 発展カード26枚のうち、「騎士の登用」は14枚ある(約53.8%)。
b.「強力な騎士」
- 発展カード26枚のうち、「強力な騎士」は4枚ある(約15.4%)。
c.「裏切り」
- (効果)2金を受け取る。2ヶ所から蛮族を1体ずつ取り、別の2ヶ所に移動する。2ヶ所にいなければ残りの1〜2体はストックから取る。
- 発展カード26枚のうち、「裏切り」は4枚ある(約15.4%)。
d.「陰謀」
- (効果)蛮族を1体好きなタイルから取って捕らえる。蛮族が岸辺タイルにいなければこのカードを捨てて引き直す。
- 発展カード26枚のうち、「陰謀」は4枚ある(約15.4%)。
(3)騎士の配置
- 発展カードで「騎士の登用」か「強力な騎士」が出たら、騎士を配置する。
- 「騎士の登用」では、騎士を1体、自分のストックから取って、城タイル上の好きな道(タイルの辺)に置く。
- 「強力な騎士」では、騎士を1体、どこでも好きな道に置くことができる。
(4)騎士の移動
- ターンの最後、つまり交換・建設アクションを全て終えた後に、自分の騎士を全て移動できる。
- 城タイルの上に置いた騎士は、そこから離れなくてはならない。
- 各騎士はそれぞれ3歩まで道(街道があってもなくてもよい)に沿って移動できる。
- 小麦を1枚支払うと、騎士1体を5歩まで移動できる。
⇒2体以上の騎士を5歩まで移動したければ、1体につき小麦1枚を支払わなければならない。
- 自分の騎士も他のプレイヤーの騎士も、また開拓地や都市も、越えて進むことができる。
⇒ただし、騎士がいる道に止まることはできない。
⇒また、城タイルの道に止まることもできない。
- 自分の街道があっても他のプレイヤーの街道があっても、構わず進むことができる。
⇒通行料を払う必要はない。
(5)蛮族の駆逐
a.駆逐の条件
- 1人のターンが終わるたび、蛮族を駆逐する条件を満たす岸辺タイルがあるかをチェックする。
- 城タイルの左隣の岸辺タイルから始めて、時計回りに全部のタイルをチェックする。
- 駆逐の条件は、岸辺タイルの周囲の道にいる騎士が、そのタイルにいる蛮族より多い(同数は不可)ことである。
b.駆逐の達成
- 条件を満たすと、岸辺タイルで駆逐された蛮族は捕らえられ、その岸辺タイルに騎士を出していたプレイヤーに、以下のルールで配る。
- 1人で蛮族を駆逐したら、そのプレイヤーが全部を捕らえる。
- 2人以上が駆逐に参加していたら、参加者全員が1体ずつ捕らえる。
⇒全員分がなかったら、ダイス2個を振って勝負する。
⇒より大きい合計値を出したプレイヤーから1体ずつ捕らえる。
⇒参加したのに捕らえる蛮族がなかったプレイヤーは、3金をもらう。
⇒ダイス2個の合計値が同じだったら振り直す。
- 参加者全員が1体ずつ捕らえた後にまだ残っていたら、駆逐に出した騎士が単独で一番多いプレイヤーが捕らえる。
⇒そういうプレイヤーがいなければ、ダイス2個を振り、勝ったプレイヤーが1体を捕らえる。
⇒負けたプレイヤーは3金をもらう。
- 捕らえた蛮族は、2体につき1ポイントになる。
c.3体の蛮族に征服されたタイルの奪還
- 蛮族が駆逐された岸辺タイルは、数字チップを再び表にする。
⇒ダイス2個でその数が出れば、岸辺タイルは再び資源を産出するようになる。
- しかし、蛮族の来襲で再びこのタイルに蛮族が上陸するようになる。
- 奪還した岸辺タイルでは、開拓地や都市は全て元に戻り、ポイントになる。
d.騎士の損害チェック
- 蛮族の駆逐に参加したプレイヤーが、カラーダイス1個を振って城タイルの中央に置く。
- ダイスの目は城タイルの緑・紫・茶色の方向(各2方向)に対応している。
- 各岸辺タイルについて、城タイルでダイス目と同じ色の方向を見て、それと同じ方向にいる騎士は失われる。
⇒失われた騎士は持ち主のストックに戻る。
⇒持ち主は、失われた騎士1体につき、3金をもらう。
(6)その他
a.ダイス2個の合計が「7」だった場合
- 「7」が出たら資源(金貨を除く)を1枚、誰か他のプレイヤー1人から奪うことができる。
- 盗賊は登場しないが、通常ルールと同じく、資源を8枚以上持っているプレイヤーは資源カードを半分捨てなければならない。
b.金貨
- 1手番につき2回まで、2金で好きな資源を1枚買うことができる。
- また、港や他のプレイヤーとの交換で、金貨も入手することができる。
c.発展カード「裏切り」と「陰謀」
- これらの発展カードがめくられた場合は、岸辺タイルにいる蛮族を取り除いたり、他の岸辺タイルに移動させたりする。
- 征服されたタイル(蛮族が3体いるタイル)から蛮族がいなくなると、隣接する開拓地や都市が元に戻る。
⇒数字チップは数字の面を表にする。
⇒このタイルは、また3体目の蛮族がやってくるまで資源を産出する。
6.ゲームの終了(勝敗の決定)
- 自分のターンに合計12ポイント以上になったプレイヤーが「勝利宣言」をすると、そのプレイヤーの勝ちとなる。
- なお、このシナリオでうまくやるには、騎士の活用は重要である。
⇒1.自分の開拓地や都市がある岸辺タイルから蛮族を追い出すため。
⇒2.騎士で蛮族を捕らえることでポイントを増やすため。
- 1人で駆逐するのは大変であるため、まだ勝利が近くなさそうなプレイヤーとできるだけ協力すると良い。
7.他の選択ルールと組み合わせる場合
- このシナリオは、「商人と蛮族版」の全ての選択ルールと組み合わせることができる。
(1)選択ルール1「親切な盗賊」と組み合わせる場合
(2)選択ルール2「カタンイベント」と組み合わせる場合
- このシナリオでは、盗賊とボーナスカード「最大騎士力」がないため、以下のイベントは別の意味になる。
- 「盗賊の襲撃」:資源カードを8枚以上持っている人は半分を捨てる。このカードをめくった人は、誰か1人から資源を1枚奪う。
- 「盗賊の退却」:盗賊はいないので、このイベントは起こらない。
- 「闘争」:騎士を単独で一番多く持っている人は、誰か1人から資源を1枚奪う。
(3)選択ルール3「港の親方」と組み合わせる場合
(4)選択ルール4「2人でカタン」と組み合わせる場合
- 中立の色の騎士は「他の人の騎士」として扱い、どちらのプレイヤーも利用できる。
⇒最初の騎士を置いたら、城タイルの道に中立の騎士を置く。
⇒自分のターンにはまず自分の騎士を移動して、次に中立の騎士を移動する。
⇒中立の騎士はゲーム中ずっとゲーム盤上に残り、駆逐の後にカラーダイスで対応する色の目が出ても失われることはない。
- 自分の開拓地と中立の開拓地を建設したら、まず自分の開拓地の分でダイスを振り、次に中立の開拓地の分でダイスを振る。
- 盗賊はいないので、ポイントが相手以下ならば交易チップを1枚、ポイントが相手より多ければ2枚を使用して蛮族1体を移動できる。
- 駆逐の後、全員が捕らえられる分の蛮族がなく、中立の騎士が参加している場合、中立の騎士のダイス目は「3」に固定される。
⇒つまり、中立のプレイヤーの分のダイスを振る必要はない。
- 騎士を失ったら、3金ではなく、2金と交易チップ1枚をもらう。