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シナリオ5「商人と蛮族」 (Traders & Barbarians)
1.追加するパーツ
- 地形タイル(ゴールタイル):3枚
- 商品チップ :36枚
- 馬車 : 4個 …1個×4色(赤、青、白、オレンジ)
- 蛮族 : 3個
- 表紙カード : 1枚 …シナリオ「商人と蛮族」馬車カード(ゲームには使用しない)
- 馬車カード :20枚
- 金貨(1金):25枚
- 金貨(5金):15枚
- 表紙カード : 1枚 …シナリオ「商人と蛮族」発展カード(ゲームには使用しない)
- 発展カード :25枚
2.ゲームの準備
(1)地形タイルの組み立て
- 海フレームを組み立てる。
- 3枚のゴールタイル(城、石切り場、ガラス工場)を、所定の通り置く。
⇒その際、ゴールタイルの海の側(道が描かれていない方)を海フレームに向けて置く。
- 「スタンダード版」の地形タイルから、砂漠1枚、畑1枚、牧草地1枚を除き、残り16枚をランダムに配置する。
(2)数字チップの配置
- 3枚のゴールタイルには数字チップを置かない。
- 「2(裏:B)」と「12(裏:H)」を除き、残りの数字チップを通常ルールのようにアルファベット順に並べる。
⇒その際、ゴールタイルは飛ばして置く。
(3)その他の準備物
- 商品チップは、表の面の建物別に3つに分ける。
⇒それぞれを混ぜ、対応するゴールタイルの側に重ねて置く。
- 3体の蛮族は、それぞれ所定の「×」印が付いた地点に置く。
- 発展カードは、このシナリオ専用のものを使用するため、「スタンダード版」のものは使用しない。
- 馬車カードは、枠の色別に5枚ずつある。
⇒各プレイヤーは自分の色のカード5枚を取る。
⇒そして、表に書いてある番号で1(一番上)〜5(一番下)の順に重ね、1番の馬車カードをめくって横に置く。
- 盗賊は使用しない。
- ボーナスカード「最長交易路」は使用しない。
- 各プレイヤーは5金を受け取る。
(4)発展カード
a.「騎士」
- (効果)蛮族を1体、ほかの道に移動する。移動先に街道があれば、持ち主から資源1枚を引く。
- 発展カード25枚のうち、「騎士」は16枚ある(64%)。
b.「順調な移動」
- (効果)馬車を通常通りに移動した後、もう1回移動できる。
- 発展カード25枚のうち、「順調な移動」は3枚ある(12%)。
c.「街道建設」
- (効果)このカードを出したときに街道を2本無料で建設できる。
- 発展カード25枚のうち、「街道建設」は3枚ある(12%)。
d.「工具製造の進歩」
- (効果)1ポイント
- (効果)このカードを含めて勝利に必要なポイントになったら表にする。
- 発展カード25枚のうち、「工具製造の進歩」は1枚ある(4%)。
e.「石切り場の進歩」
- (効果)1ポイント
- (効果)このカードを含めて勝利に必要なポイントになったら表にする。
- 発展カード25枚のうち、「石切り場の進歩」は1枚ある(4%)。
f.「ガラス製造の進歩」
- (効果)1ポイント
- (効果)このカードを含めて勝利に必要なポイントになったら表にする。
- 発展カード25枚のうち、「ガラス製造の進歩」は1枚ある(4%)。
3.初期配置
- 各プレイヤーはまず開拓地を1つ置き、次に都市を1つ置く。
- 都市を置いたら、その側に自分の馬車コマを置く。
⇒馬車はゲーム開始時に自分の都市と同じ交差点上にいることになる。
- 都市を置いた時、隣接する地形から得られる資源は各1枚だけである。
4.ゲームの進行
- 以下の追加ルールを除き、通常のルール通りにプレイする。
5.追加ルール
(1)ゴールタイル
- 3枚のゴールタイルには、それぞれ中央に向かって4本の道があり、その交差点に建物がある。
⇒ゴールタイルには以下のルールが適用される。
- これらの道には、通常のルールで街道を建設ことができる。
- ゴールタイルの中央には、開拓地を建設してはいけない。
- ゴールタイルの海岸沿いには、街道を建設してはいけない。
- 隣り合う交差点でなければ、ゴールタイルの交差点4ヶ所に開拓地や都市を建設することができる。
(2)馬車の移動
- 各プレイヤーは手番の最後、つまり交換・建設アクションを終えた後で、自分の馬車を移動できる。
⇒以下のルールが適用される。
a.移動の方法
- 馬車は交差点から交差点へ移動する。
- 交差点から隣の交差点への移動に、1移動ポイントを使用する。
- ゲーム開始時、使用できるのは全員4移動ポイントである。
⇒この移動ポイントは「馬車のレベルアップ」によって増やすことができる。
- 街道のない道を1本移動する時には、2移動ポイントが必要となる。
⇒自分の街道がある道を1本移動する時には、1移動ポイントが必要となる。
⇒他のプレイヤーの街道がある道を1本移動する時も、1移動ポイントで済むが、ただしその際に街道の持ち主に1金を支払わなくてはならない。
- 道に蛮族がいると、追加で2移動ポイントが必要となる。
- 隣の交差点に移動するために必要な移動ポイントが、残りの移動ポイントよりも多ければ、余った移動ポイントはなくなる。
⇒馬車がゴールタイルに入った場合も移動終了で、残りの移動ポイントはなくなる。
⇒そうではない場合でも、移動ポイントを使い切らないで移動を終えても構わない。
- 小麦1枚(2枚以上は不可)を出せば、2移動ポイントを追加できる。
⇒通常の移動を行った後に追加しても構わない。
- 同じ交差点に複数の馬車がいても構わない。
b.最初のゴールと次のゴールの決定
- 各プレイヤーは、最初の移動で3つのゴールタイルのうち、どこをめざしても構わない。
- 初めてどこかのゴールタイルに着いても、まだ商品チップを持っていないので、金貨をもらうことはできない。
⇒そのゴールタイルにある商品チップを取って裏返す。
⇒裏には4つの商品(ガラス、工具、砂、大理石)のいずれかが描いてある。
- 獲得した商品チップは裏のまま自分の前に置き、その商品を必要とするゴールタイルまで自分の馬車を移動しなければならない。
⇒例えば、ガラス工場でガラスをめくったら、馬車を城に向けて進めなければならない。
- 複数の商品の掛け持ちはできない。
⇒1つの商品を送り届けてから、次の商品を引くことができる。
c.契約完了
- 商品チップの目的地に自分の馬車が着いたら、契約完了になる。
- 商品チップを表(建物の面)にして、1ポイントになる。
- 馬車のレベルに応じてさらに1〜5金を受け取る。
- ターンの最後の行動として、次の商品チップを取ってめくる。
⇒このチップに示された商品によって、次のゴールタイルが決まる。
d.馬車のレベルアップ
- 馬車の見かけの性能は、馬車カードに示されている。
⇒移動ポイント(A)、契約完了のボーナス(B)、蛮族を追い払うのに必要なダイスの目(C)、ポイント(D)の4つがある。
⇒レベル1の馬車カード:A=4 / B=1金 / C=なし / D=なし
⇒レベル2の馬車カード:A=5 / B=2金 / C=6 / D=なし
⇒レベル3の馬車カード:A=6 / B=3金 / C=6・5 / D=なし
⇒レベル4の馬車カード:A=7 / B=4金 / C=6・5・4 / D=なし
⇒レベル5の馬車カード:A=7 / B=5金 / C=6・5・4・3 / D=1
- 馬車をレベルアップするには、交換・建設アクション時に、裏面で一番上にある馬車カードに示された資源を支払い、そのカードをめくって、前にあったカードの上に置く。
⇒馬車は最高のレベルになるとポイントにもなる。なお、レベルアップに必要な資源は以下の通り。
⇒レベル1の馬車カード:なし
⇒レベル2の馬車カード:木材1枚+羊毛1枚+鉱石1枚
⇒レベル3の馬車カード:木材1枚+羊毛1枚+鉱石1枚
⇒レベル4の馬車カード:木材2枚+羊毛1枚+鉱石1枚
⇒レベル5の馬車カード:木材2枚+羊毛1枚+鉱石1枚
e.蛮族
- (ア)蛮族を越える
⇒蛮族のいる道を通りたい時は、追加で2移動ポイントが必要になる。
⇒街道なし+蛮族あり=4移動ポイント。
⇒街道あり+蛮族あり=3移動ポイント。
⇒蛮族を越えるために必要な移動ポイントがなければ、残りの移動ポイントを失って蛮族の手前で止まるか、残りの移動ポイントを使用して回り道をしなければならない。
- (イ)蛮族を追い払う
⇒馬車のレベル2から蛮族を追い払えるようになる。
⇒対象となる蛮族の手前の交差点に馬車が来た時、ダイス1個を振る。
⇒出た目が馬車カードにあるものだったら、蛮族をどこでも別の道に移動し、引き続き残りの移動ポイントを使用して移動する。
⇒それ以外の目が出たら、上記(ア)の選択肢しかない。
⇒このアクションで蛮族を移動して他のプレイヤーの街道に置いても、その人から資源を奪うことはできない。
- 蛮族のいる道に街道を建設することはできる。
⇒また、1つの道にいることができる蛮族は1体のみである。
(3)ダイス2個の合計が「7」だった場合
- 「7」が出たら、3体の蛮族のうち1体をどこでも別の道に移動する。
- 街道に移動したら街道の持ち主から資源1枚(金貨を除く)を奪う。
- 盗賊は登場しないが、通常ルールと同じく、資源を8枚以上持っているプレイヤーは資源カードを半分捨てなければならない。
(4)ダイス2個の合計が「2」か「12」だった場合
(5)金貨
- 金貨は、他のプレイヤーの街道を使用するために必要である。
- また、1手番につき2回まで、2金で好きな資源を1枚買うことができる。
- 金貨は資源に数えないため、「7」が出た時は関係ない。
- 資源を支払って金貨に換えることもできる。
⇒4:1交換でストックの金貨を交換しても、自分の港で交換しても、他のプレイヤーと交換しても構わない。
6.ゲームの終了(勝敗の決定)
- 自分のターンに合計13ポイント以上になったプレイヤーが「勝利宣言」をすると、そのプレイヤーの勝ちとなる。
- なお、このシナリオではボーナスカード「最長交易路」がないが、街道の建設は重要である。
⇒馬車を移動するのに自分の街道を使用することができれば、より早く商品を輸送でき、他のプレイヤーの街道を使用しないで済むため金貨の節約にもなる。
- また、金貨が十分にあるように注意すること。
⇒そうでなければ、他のプレイヤーの街道の間で馬車が立ち往生してしまうことがある。
⇒他のプレイヤーに街道を利用してもらえず金貨が入手できなければ、他のプレイヤーとの交換や、最悪の場合は4:1交換で入手しなければならなくなる。
7.他の選択ルールと組み合わせる場合
- このシナリオは、「商人と蛮族版」の全ての選択ルールと組み合わせることができる。
(1)選択ルール1「親切な盗賊」と組み合わせる場合
(2)選択ルール2「カタンイベント」と組み合わせる場合
- このシナリオでは、盗賊とボーナスカード「最長交易路」がないため、以下のイベントは別の意味になる。
- 「盗賊の襲撃」:資源カードを8枚以上持っている人は半分を捨てる。蛮族を別の道(街道ありでもなしでも構わない)に移動する。蛮族を街道に移動したら、街道の持ち主から資源を1枚奪う。
- 「盗賊の退却」:盗賊はいないので、このイベントは起こらない。
- 「地震」:横になっている街道を通るには、街道なしの道と同じく2移動ポイントが必要である。
(3)選択ルール3「港の親方」と組み合わせる場合
(4)選択ルール4「2人でカタン」と組み合わせる場合
- 中立プレイヤーの街道を使用する時、使用料の半分(端数切り上げ)はストックに、残り半分(端数切り捨て)は相手プレイヤーに行く。
- 交易チップで盗賊を砂漠に送る代わりに、蛮族を街道のない道に移動する。
- ゴールタイルに開拓地を建設すると、交易チップが1枚もらえる。