学校であった怖い話
>一話目(荒井昭二)
>C4

「あら、みんな。久しぶりね」
同級生でした。
「ま、真由子! ど、どうしたの!?」
驚くのも無理はありません。前の面影は見る影もなく、思わず目を背けてしまいました。

「みんなに会いたくて……。寂しいのよ」
差し出された手だけを見ると、爪は白く割れ、シミとしわがよっていてとても十七才の手には見えません。

「綺麗な髪ね、さわらせて……」
どうしたと思います?
彼女、同級生の髪を皮ごとはいで自分の頭にそっと乗せたんです。
「私の髪って綺麗ね。ふふっ。あらどうしたの? あなた、髪の毛がないわよ。かわいそう、そうだ!!
いいこと考えちゃったー」

ショックで気絶している同級生の足をつかむと、脇に見えるまだ熱い焼却炉に投げ込んだんです!
「ぎゃぎゃぎゃーーーーっ!!」
悲鳴が、終わるか終わらないかのうちに扉を閉め、何事もなかったかのように校庭から出ていきました……。

それから真由子は、行方知れずになってしまったそうです。
その後、その焼却炉はやけどする生徒が多発して危ないとのことで今は用務員さんしか近づかないそうです。
さあ、僕の話は、これで終わりです。
次は、どなたですか?


       (二話目に続く)