学校であった怖い話
>一話目(福沢玲子)
>I5

なんか変な気もするけど……。
早苗ちゃんがいいなら、まあいいかなって。
私、突き指の手当をして、体育の授業に戻ったの。

早苗ちゃんは、次の授業で教室に戻って来たわ。
元気な顔してた。
あのベッドの話は、本当だったのかもしれないね。

でも……。
早苗ちゃんにとってのベッドは、いい子かもしれないけど……。
ベッドにとって、気にいらない人とかが来たら、どうするのかなあ。
保健室で寝る時なんて、具合が悪い時だから、もしベッドの機嫌が悪くておそわれても、抵抗できないよねえ。

ほんと、気をつけなきゃね。
まいっちゃうよね、ベッドの中でも油断できないなんて。
この学校に来てたら、気も体も休まらないんだよ。

どう?
早苗ちゃんて、面白い子でしょ。
でもなんか、平気で怖いことやっちゃうんだよねえ。
みんな、保健室で寝る時は気をつけてね。
……私の話は、これで終わり。
次は、誰の番かな?


       (二話目に続く)