学校であった怖い話
>二話目(風間望)
>D9

「……この集まりは、何かに呪われている様な気がします。
今日は、もうやめましょう。
大変申し訳ありませんが、この続きは、又別の機会にしていただけないでしょうか?」

僕がそう言うと、皆は足早に部室を出た。
皆、この集まりは危険だと感じていたのだろう。
七不思議の取材なんて、するべきではなかった。
そして、誰もいなくなった部室を、僕が最後に出ようとした瞬間。
恐ろしいことが起こった。

なんと、風間さんが……。
机の下からひょいと現れたのだ。
「ははは、ちょっと隠れただけなのに。
みんな、臆病だなあ」
風間さんはそう言うと、にこにこしながら僕を見た。
「坂上君も坂上君だよ。
君、新聞部なのに、これくらいのことでビビってどうするんだい?」

……か、
風間さん……!
よく見れば、風間さんが机の下にいることが分かったはずなのに、……僕も皆も恐怖心が先にたって、注意力が足りなかったのだ。
ああ、風間さんのいたずらを間に受けて、七不思議の取材をだいなしにしてしまった!!

………。
まいった。
本当にまいった……。
その時僕は、学校の七不思議の特集記事に、こういう一文を書いてやると、心に決めた。

「この学校の七不思議の最大の一つ、恐ろしい人間の話をしよう。
この学校には、風間望という、恐ろしくふざけた奴がいる。
終わり」

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決めたはいいが、何だかむなしかった……。


そしてすべてが終った
              完