学校であった怖い話
>三話目(荒井昭二)
>I10

「いえ……やめておきます」
僕には、そんな勇気はなかった。
相沢さんとは一体、何者なんだろうか。
彼は、飛び下りたのではなかったのか?
それなのに、また屋上に現れるなんて……。

今そこにいったら、何か恐ろしいことが起こるような気がする。
「本当に、行かなくていいんですか?」
荒井さんが、強く念をおしてきた。
僕は黙ってうなづき、次の人の話を聞くことにした。
「それでは、次に移りましょう……」


       (四話目に続く)