学校であった怖い話
>三話目(風間望)
>B11

え?
もう、やめちゃうのかい。
せっかくこっくりさんが来てくれたのに。
残念だなあ。
でもまあ、仕方ないな。

どうだい、君にはこっくりさんが見えたかい?
見えなかったって?
何を言ってるんだ。
まだ、いるじゃないか。
よく、見てごらんよ。

ほら……ほかの連中が退屈なのか居眠りを始めてる。
こっくり……こっくり……こっくりさん、と。
な?
こっくりさんを見れただろ?
これで、僕の話は終わりさ。

次の人、どうぞ。
……………………………………。
何だったんだ、今のは?
この風間さんていう人、何を言いたかったんだろう。

……あ!
あの人、僕の渡した五百円玉をポケットに入れてしまった。
……なんて人だ。
後輩から、お金を巻き上げるなんて。
風間さんが、こっちを見て微笑んでいる。
無視してやれ。

今後、この人に関わるのはやめたほうがよさそうだな。
早く、次の人の話を聞こう。
次は……。


       (四話目に続く)