学校であった怖い話
>三話目(岩下明美)
>G12

坂上君って本当に悪趣味なのね。
そんなにその顔が見たいの?
いいわ、じゃあ開けましょう。

……どう、坂上君。
望み通りの顔が見えて?
ついでにもう一つ教えましょうか。
あなたが見たいといった、殺されたときの顔だけど。
今まで死んだ四人は、全員その顔を見ているらしいわよ。

その顔を見るとたたられるのか、それとも誰かの怒りをかったのか……。
そこまでは知らないけど。
私には普通の絵だけど、あなたにはどう見えているのかしら。
もしかしたら、殺されたときの顔に見えていたりして。

それなら、坂上君が五人目になるのじゃないかしら。
……あなたに見えた顔、知りたいような気もするけど、やっぱり聞かないでおくわね。
こう見えても私って怖がりだから。

うふふふふ……。
……それじゃあ戻りましょうか。
四人目の話を聞かなければならないでしょ。
無事、全員の話を聞けるといいけど……。
うふふふふ……。


       (四話目に続く)