学校であった怖い話
>三話目(福沢玲子)
>C7

そうこなくっちゃ。
私、うそを言ったりしないから。
さあ、行ってみようよ。

……やっぱり旧校舎の辺りって薄気味悪いよね。
私、正直言うと、この辺の雰囲気って苦手なんだよ。
いつ来ても、出そうだもの。
ほら、あの木。

あの桜の木。
今の話を聞くとさ、何だかよりいっそう不気味に見えてこない?
ねえ、何となくそんな気がするでしょ。
さあ、もっと近づいて。
もっと側でよく見てみなさいよ。

……そう。
……なめるように。
どう?
あなたには見える?
恨みを残して死んでいった人たちの顔。
たくさん見えない?

この辺のくぼみなんか、偶然にしちゃあできすぎてるわよね。
たくさんの人の血液を吸ったんだもの。
たくさんの人の魂を吸ったんだもの。
今でもその人たちの骨は、この下で埋まってる。

見える?
見えた?
1.見えた
2.見えない