学校であった怖い話
>三話目(福沢玲子)
>E9
変ねえ。
見えないわけがないのに。
木の幹に手を当ててごらんよ。
……そう。
あなたなら、絶対に見えるからさ。
もっと、顔を近づけて。
もっとよ、もっと……。
どう?
見えた?
見えたんじゃない?
これで見えなかったら、あなたって霊感が弱い証拠ね。
もし、見えたんなら……。
あはははは……。
それじゃあ、部室に戻ろうか。
次の人の話も聞かなくちゃならないしね。
(四話目に続く)