学校であった怖い話
>五話目(細田友晴)
>E7
「逃げよう!」
僕は叫んだ。
その時、トイレ入り口のドアが勢いよく閉まった。
「しまった!」
そのドアは、押しても引いても開かない。
僕たちは、後ろを振り返った。
また、十円玉が動き始めた。
(に・が・さ・な・い)
『にがさない』
(こ・ろ・す)
『ころす』
十円玉が静かに動く。
僕があの時、好奇心を起こさなければ……。
……もう、今さら遅い。
そしてすべてが終った
完