学校であった怖い話
＞五話目（細田友晴）
＞L5

先が気になるんだね。
いいよ、話してあげる。
そんな事件があって、誰もあのトイレを使わなくなってしまったんだよ。
誰も使わなくなったトイレを、そこに放置しておいても仕方がないので、取り壊すことになったんだ。

それで、業者を呼んでトイレを壊そうとすると……悪いことが起きるんだよ。
その工事に関わった人はね、みんな悪い夢にうなされたんだって。
その夢っていうのが、体にうろこやえらや水かきが生えてしまうんだそうだ。

一晩だけだったらまだいいけど、それが何日も続くんだって。
しかも、関係者全員にだよ。
みんな、眠るのが怖くなって、おまけに魚も食べれなくなってしまったんだ。
それで、工事は中止さ。

たまに、今でもあのトイレにうろこが落ちてるっていったよね。
見たら、絶対に触っちゃダメだよ。
触った皮膚が、うろこのように腫れるらしいからね。

……これで、僕の話は終わりだよ。
……七人目はまだ来ないね。
そうなると、次がいよいよ最後か。
坂上君、何も起きないといいね。
……君も、そろそろ気づいていると思うからさ。
この部屋を包む異様な霊気にね。


　　　　　　　（六話目に続く）