学校であった怖い話
>五話目(細田友晴)
>P9

……そうか。
ありがとう。
信じてくれるんだね。
人づてで聞いた話なら、信じられないかもしれないけれど、僕は自分でそれを体験したんだからね。

そうそう、津田君はあれ以来、変なシミが出来ちゃってね消えないんだって。
……小指の先ほどの小さいクモの形をしているんだ。
今度彼を連れてきて、そのシミを見せてあげるよ。

なんか、そのシミが一ヶ月ごとに体のいろんな場所をうごくそうなんだ。
あれも後遺症なのかなぁ。
それとも……。
いや、大丈夫さ、あのときあのクモを退治したんだからね……。

……これで、僕の話は終わりだよ。
……七人目はまだ来ないね。
そうなると、次がいよいよ最後か。
坂上君、何も起きないといいね。
……君も、そろそろ気づいていると思うからさ。
この部屋を包む異様な霊気にね。


       (六話目に続く)