学校であった怖い話
>五話目(岩下明美)
>C11

「もうやめてください!!」
僕は叫んだ。
こんなの、もう耐えられない。
僕は、一生この空間に閉じ込められたままになってしまうのか!?

岩下さんは、ニヤリと笑った。
「思ったより根性がないのね。せっかく私が好きになった人なんだから、もっとがんばってほしかったわ」
その口元から、スウッと血が流れる。
青ざめたくちびると、真っ赤な血。
さっき見たのと同じだ……。

ボンヤリと思う僕に、岩下さんは冷たく微笑んだ。
「でも駄目よ。わたし、呪ってやるっていったでしょう……あなたはこれから、ずうっと私といっしょなの」
僕の周囲が、グラリと歪んだ。

どっちが上か下かわからない、真っ暗闇の中へと、僕は落ち込んでいく。

岩下さんの声が響いた。
「私たちはいっしょよ。永遠に……」
永遠に……。
永遠に……。
永遠に……。
永遠に……。
永遠に……。
そして僕は何もわからなくなった。


そしてすべてが終った
              完