学校であった怖い話
>六話目(風間望)
>AQ4

そうか……。
ついに、この時がきてしまったか。
この占いは、あまりやりたくなかったんだが……。
しょうがない。
占ってあげよう。
これは、イボガエルを使う占いだ。

君、こっくりさんは知っているよね?
イボガエルコースは、こっくりさんのようなものなんだが……。
十円玉の代わりに、イボガエルを使うのさ。
生きているイボガエルなんだけれどね。
それに催眠術をかけて、動かないように眠らせるんだよ。

そして、そのイボガエルに、全世界のイボガエルを統治する、イボガエルの神さまを降ろすのさ。
実は、今日このコースをせがまれる気がしてね。
ちゃんと、用意してきたんだよ。

……ほらね。
小さくて、かわいいだろう。
これは、まだ幼いイボガエルだ。
ふっふっふ……。
じゃあ、始めよう。

イボガエル様、イボガエル様、いらして下さい。
ほんにゃらまか、ふんにゃらまか、はああーーーーっ!!
……と、いうわけで、イボガエル様がいらしたぞ。
さあ、坂上君。
何か、聞きたいことはあるかい?

(はい)

おっと。
君の言葉を、イボガエル様が代返して下さった。
さすがは、イボガエル様だ。
君の心を、すっかり読んでいるな。
そうそう、いい忘れたけれど。
イボガエル様にお伺いできることは、一人三つまでなんだよ。

今、イボガエル様が一つ答えてしまったから……。
君が聞けることは、あと二つしかない。
かわいそうにね。
でも、これも運命だ。
ねえ、坂上君。
君って、けっこう運が悪い方じゃない?

(はい)

おおっとお!
また、イボガエル様が代返してしまったぞ。
君って、本当に運が悪いね。
もう、早く前世のことを聞かなくちゃな。
質問は、あと一つしかできないからね。

イボガエル様、イボガエル様、お答え下さい。
坂上君の前世は、どのようなものだったでしょうか?

(せ・い・こ・う)
(し・つ・ぱ・い)