学校であった怖い話
>七話目(新堂誠)
>13A2

◆1回目

僕は、花壇をのぞき込んだ。
一ヶ所、不自然に土が盛り上がっているところがあったのだ。
まさか、こんなところに?
僕は素手で土を掘り返し始めた。
湿った柔らかい土は、何の抵抗もなく掘ることができる。

そして、そこに現れたものは……。
サツマイモくらいの大きさの棒だった。
泥まみれだが、よく見ると一方が丸くなっている。
小さく目鼻のような模様がついている。
とするとこれは人形なのだろうか。

形からいうと、こけしに似ている。
そういえば、聞いたことがある。
こけしの語源は、「子消し」からきているのだそうだ。
もともとは、貧しさのため育てられなかった赤ん坊の、供養に作られたものだという。

あまり丁寧な作りではないせいか、そんな話を思い出させるこけしだった。
もしかしたら、誰かの手作りなのかもしれない。
でも、それがなぜ、こんなところに?
僕にはわからなかった。
……ここには、ほかに何もないようだ。
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◆2回目

ここには、他に何もないようだ。
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