学校であった怖い話
>七話目(新堂誠)
>7M3

◆1回目

教室の中に入り、懐中電灯で中を照らす。
特にかわったものは……。
あった。
誰かが置き忘れたように、机の上に小さな袋がポツンとあった。
胸がどきんとした。
もしかして、あの中にアンプルが?

袋は、ひもで固く縛ってあった。
汗で滑る指で、もどかしく結び目を解く。
そして、手を突っ込んだ。
「つうっ!?」
指に激痛が走った。
見ると、切り傷ができている。

どくどくと血が流れる。
袋の中に、かみそりが仕込んであったのだ。
なんて陰険なしわざだ。
日野達に違いない。
口と手をつかって、何とか傷口をハンカチでおおった。

ずきずきという痛みが、頭に響く。
見た目より傷が深いらしい。
あっという間に、ハンカチが赤く染まる。
気が遠くなりそうだ。

これで、今までよりもっと、急がなければならなくなった。
このまま出血が止まらなければ、毒がまわるより先に、体が参ってしまうだろう。
急がなければ。
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◆2回目

教室の中に入り、懐中電灯で中を照らす。
もう机もまばらにしか置いてない。
捜すのに、そんなに時間はかからなそうだ。
まず、教壇を調べる。
……ない。
次に、残っている机を調べる。

机の中も、くま無く調べる。
……ない。
部屋の隅々まで、くま無く調べる。
この教室にはなさそうだ。
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