学校であった怖い話
>七話目(荒井昭二)
>K14

◆1回目

僕は、机の上を調べた。
きちんと整頓された机。
机の上に置かれているのは、高価そうな筆入れと一枚のポートレートだった。
僕は、何気なくそのポートレートを手に取ってみた。

幸せそうな二人が写っている。
多分、父子なのだろう。
そういえば、僕は校長先生を見たことがなかった。
めったに、人前に姿を現さないので有名で、入学式のときさえあいさつをしなかったことを覚えている。

この人のよさそうな顔をした壮年の男性が、校長先生なのだろうか。
僕は、その息子と思える少年に目を留め、ぎょっとした。
……荒井昭二。
その写真の中で微笑んでいる少年の顔は、紛れもなく荒井昭二だった。

そして、僕は思い出した。
校長先生の名字が荒井であったことを。
どうして今まで気がつかなかったのだろうか。
僕のポートレートを持つ手が震え思わず落としてしまった。
ガラスが割れ、中から一つの鍵が出てきた。
どこの鍵だろう?

僕は、その鍵を取った。
そして、落ちた写真をもう一度よく見直した。
……荒井は、実在した人間だったんだ。

そして、あろうことか校長先生の息子だったんだ。
では、なぜ?
なぜ、荒井はこの学校の生徒を騙り、僕たちにあんな話をしたんだろうか。
彼は、何者なんだろうか?
このまま考えていても仕方がない。
僕はほかを捜すことにした。
(→選択に戻る)



◆2回目

ここは、さっき捜したからいいや。
ほかを捜さないと……。
(→選択に戻る)