学校であった怖い話
>七話目(荒井昭二)
>W17

ほかの場所に逃げようとしたが、この限られた空間のどこに逃げればいいんだ。
ふと、窓を見た。
校長室は三階だから、窓から逃げることは不可能だ。
……もう、どうなってもいい!
僕は、とっさに窓の外に飛んだ。

体がふわりと宙を飛ぶ。
あいつらの、いいようにされてたまるか。
最後くらい、自分の生き方を自分で終わらせたかった。
それだけは許せなかった。
僕は、あの化け物のえじきになるよりも自分で命を絶つことを選んだのだ。

……でも、本当にこれでよかったのか?
ほかに、もっといい方法があったかもしれない。
……今さらだけれど。
また、新たな生けにえが増える。
僕は、それを止めることすらできなかった。


       (ドクロエンド)