学校であった怖い話
>七話目(岩下・福沢)
>Z10

「もうやめた!! もうやだよ、こんな役。ここまでやるなんて、聞いてないよ」
長官が、ずるりとマスクを取った。
そこには普通の顔をした、まったく普通の人が立っていた。
風間さんがその彼にいった。

「ダメじゃないか。ちゃんと演じてくれよ。
僕だって、日野に頼まれて嫌々やってるんだから」
やっぱりそうか。
日野先輩たちのイタズラだったんだな。
もうこの人たちの相手はできない。

風間さんが声をかける。
「あ、ちょっと!!」
僕は、そんな声には耳を貸さずに部室から出ていった。
明日は、日野先輩に聞いてやる。
これは、どういうつもりなのかを……。
まったくもう。


       (新聞部エンド)