学校であった怖い話
>七話目(岩下・福沢)
>AH7

何がなんだかわからないが、とりあえずあの風間さんのなれの果てに、好きなようにはさせられない。
「わかりました。僕は何をすれば!?」
僕はあせっていった。
「私ヲ助ケテ、スンバラリア星人ヲ倒シタイト祈ッテクレマセンカ。ソレダケデイイ。サア、イクヨ!!」

僕は心の中で一生懸命祈った。
その時、体の奥で熱い何かがはじけたような気がして、ふと我に返った。
「こうなったら、地球侵略を速攻で実行しなければ」

スンバラリア星人がいう。
「そうはさせん!!」
僕は、思ってもいないことを口走ってしまった。
どうやら、ボッヘリト星人の意識も、僕の思考に混じっているようだ。
また、さっきと同じように僕の体が光り始める。

さっきよりも、激しく光を発しているようだ。
そして、辺りをまばゆい光が包む。
僕はまぶしさの中でも目を閉じることはない。
スンバラリア星人が光の中に消えていくのを僕はじっと見ていた。

光がおさまると、スンバラリア星人は跡形もなく消えていた。
僕はあまりの展開に、ぼう然とするしかない。
結局、風間さんは本当にスンバラリア星人だったんだな。

ただの頭の変な人かと思っていたのになぁ。
その時、僕の頭の中に、さっきの声が聞こえてきた。
ボッヘリト星人っていってたっけ……。

「アリガトウ。
君ノオ蔭デ、異星人ノ侵略ヲ防グコトガデキタヨウデス。大変申シワケナイガ、君ノ体ヲマタ貸シテ欲シインダ。ヨロシク。
私ノコトヲ、コントロールデキルヨウニ精神修行シナサイ。ソウスレバ、イツデモ私ヲ呼ビ出セマスヨ。
ソウデモシナイト、私モツマラナイノデネ」

なんだって?
ちょっと待ってよ、僕はいいよっていってないじゃないか!!
ちょっと!!
……なにも答えてくれない。
もう、勝手に決めて!!
ボッヘリト星人って強引だなぁ。

……まあ、いいか。
でも、ちょっとカッコいいよね。
ハンターってさ……。


       (新聞部エンド)