学校であった怖い話
>七話目(岩下・福沢)
>AJ6

僕は、されるがまま彼に身をゆだねた。
スンバラリア星人の触手が、僕の服の隙間をぬってどんどん進入してくる。
体中の穴たる穴に、触手の毛細部分が入り込んでいるのが自分でもわかる。
もう、体の自由はきかない。

「ダメだよ、僕たちスンバラリア星人をだまそうたってそうはいかないさ。君が嘘をついていることなんて、この触手にはお見通しなんだよ」
そいつは、そういうといっそう触手を広げて僕を包み込んだ。
……もうどうでもいい。

薄いグリーンの膜に包まれながら、この気持ちよさに酔いしれていたい。
こんなに気持ちがいいまま死ねるのなら、それでもいいと思った。
後悔?
そりゃぁ、後悔はたくさんある。

でも、もうこの地球もスンバラリア星人に侵略されてしまうんだから生きていたって仕方ないよね。
僕はなんともいえない気持ちよさに体を包まれながら、意識が遠くなっていくのを感じていた。


       (ドクロエンド)