学校であった怖い話
>隠しシナリオ2(田口真由美)
>K4

「うわあああん!!」
もう、泣いて逃げるしかないわ。
すっごく悲しい。
うえええん。
……坂上先輩に会いたいよお。
もう、塾なんてどうでもいい!

「先輩! 坂上先輩っ!!」
「あ、田口さ……どうしたの? 何で泣いてるの?」
「坂上先輩……」
坂上先輩、おろおろしてる。
あ、ハンカチ出してくれた。
でも汚れてるなあ。

……しょうがない人。
「田口さん、大丈夫?」
「……あ、はい」
いきなり泣きついて、迷惑だったかな。
「どうして泣いてるのか知らないけど、よく来てくれたね。
今日は、重要な話があるんだ。

ぜひ、聞いてほしいんだけど……」
……何かしら。

「実はね、もうすぐ第二体育館が完成するのは知ってるだろ?」
それぐらい知ってるわ。
運動部の連中は、すごく楽しみにしてるもの。
あれが目当てでこの学校に入ってきた人もいるってくらいだもの。

「……実はね。それを記念して、学校の七不思議の特集をしたいんだよ」
「え? 学校の七不思議ですか?」
坂上先輩、何を言い出すのかと思ったら、いきなり学校の七不思議だって。

それって、どの学校にもある話だよね。
私の中学にもあったもん。
私の中学ではね、ファの音だけならないピアノの話と、理科室の踊るがい骨。
それから、絶対になくならない水たまりと、トイレの花子さん。

えーと、あとは、なんだっけかな?
えーと……。
「それでね、田口さん。あの第二体育館ができる前、あそこには何があったか知ってるかな?」

……うーん、聞いたことあるわ。
確か、あそこにあったのは……。
1.桜の木
2.旧校舎
3.花壇