晦−つきこもり
>二話目(真田泰明)
>C9

おいおい、無気味なこと願うなよ。
映ってなければ俺たちは、何を見てたというんだよ。
昼間、あんなにはっきり見えてたんだぜ。
でも……可能性はあるよな。
世の中には、人が干渉してはいけないものもあるんだ、そう、ありきたりの日常の中にも……。

そのフィルムも、そんなものの一つかもしれないな。
好奇心でむやみに開けてはいけない、パンドラの箱かもしれない……。
俺の話はこれで終わりだ。
じゃあ、次の人の番だな。


       (三話目に続く)