晦−つきこもり
>三話目(藤村正美)
>B7
そう、わかりませんか?
……私、自分で少し、調べてみましたの。
生き物のパーツを寄せ集めて、人造生物を造る方法って、あるらしいですわね。
南の方の、黒魔術……みたいなものなんでしょう。
そうして造った生物は、造られた容器の中から出ると、死んでしまうんですって。
しかも、それを生き延びさせるためには、常に特製スープを食べさせなくてはならないんです。
人間の肉で作ったスープを……ね。
もちろん、普通の人では手に入れられないでしょう。
それでも、浦野先生とお姉様だったら、何とかなるのですわ。
わかるでしょう?
人間の肉といっても、丸々一体分、必要なわけではありませんものね……。
これ以上は、私の口からいえませんわ。
次の方の話を、聞きましょうよ。
(四話目に続く)