晦−つきこもり
>五話目(鈴木由香里)
>B4

私の気のせいだっていうの?
やっぱり、そうなのかなぁ?
他の人にいわれると見え透いた気休めみたいで嫌だけど、葉子にいわれると、なんだか安心できるね。
そうだよね、私に罰が当たるはずなんてないもんね。

じゃあ、この腕もそのうち治るんだ。
見てよ。
ひどく、ただれちゃってるでしょう。
もう一方の腕なんかさぁ、ほら、骨まで見えるんだから。
でも、きっとこれも気のせいなんだよね。

あー、よかった。
じゃあ、次へ行こうか?
やだ、なんて顔してんの?
大丈夫、私のことは心配しないで。
いざって時には、葉子の腕をもらうから。
それに、これって気のせいなんだから、そんなことになるはずないよねぇ?

じゃあ、次の話に移ろうか。
ところで、葉子。
気持ち悪いのは治ったの?
1.治った
2.まだ気持ち悪い