晦−つきこもり
>六話目(真田泰明)
>2P3

俺は鍵を探した。
しかし、ここに束ねられている鍵の中には、この扉の鍵に合うものはなかった。
(なぜ、無いのかな………、全部そろっている筈なんだけど………)
俺は当惑した。

「どうしたんですか、泰明さん」
河口くんが後ろから乗り出して俺の手元を見る。
「いや、この部屋の鍵がないんだよ………」
俺はみんなの方を見て、そういう。
みんなは顔を見合わせる。
不安そうだった。

確かに、こういう状況では何か不安を増大させる。
すると吉川が明るくこういった。
「次行きましょうよ………」
無理して明るく振る舞っている、そんな感じだ。
1.あきらめる
2.もう一度、鍵を探す