晦−つきこもり >七話目(前田和子) >F21
私は、和弘さんに背を向けた。 急いで走れば、大丈夫かもしれない。 でも、甘かった。 すぐに追い付かれ、えり首を掴まれた。 「葉子ちゃん、逃がさないよ」 和弘さんが、ナイフを振り上げる。 そして私は、血にまみれ、地面に崩れ落ちた……。 すべては闇の中に… 終