晦−つきこもり
>七話目(前田和子)
>R11

慌てていて、冷静な判断ができなかった。
気がつくと私は、石段から身を投げ出していた。
なぜだろう。
飛び下りるのが、一番早いと思ってしまって……。
すぐに、この体は潰れたケーキのようになる。

私は、自分でもよくわからない最期をとげることになった。
ひっそりとした、闇の中で……。


すべては闇の中に…
              終