晦−つきこもり
>七話目(鈴木由香里)
>A2

<おいおい、人に名前を聞く時は、まず自分から名乗ってからだろう。まったく、礼儀知らずな子だね。はい、もう一回やり直し>
………えーっ、もう口うるさい人ね。
ええと……、私は前田葉子と申しますが……。
<もう知ってるよ>

……く、く……名乗れっていったのはそっちなのに。
<ほら、早く!>
……あなたは、どなたでしょうか?
<僕は……、そうだなぁ、通りすがりのナイスガイとでも名乗っておこうか>

……………………………………… ……………………………………… ……………………………………… …………………はっ!
何かしら?
今、意識が一瞬、途切れたような……。

<ふっふっふ、信じてないな。まぁ、しょうがないだろう。君はまだ、僕の姿を見てはいないからね。
ところで、君。これで君が質問できるチャンスは、なくなってしまったんだが……。僕は心が広いからね。特別にあと一つ答えてあげよう>
1.さっき私を怒った理由は?
2.好きな女性のタイプは?