学校であった怖い話
>三話目(新堂誠)
>O3

そうなんだよ。
田所は、自分が暴行を受けた場面を人に頼んで写真にとってもらい先生に見せにいったんだ。
そして、陸上部なんかやめて、バスケ部にこいと説得したのさ。

しかし川口は、陸上部の先輩がこんなことをしたのは何かわけがあるに違いない、と思ったんだ。
陸上部の先輩は、川口には優しかったからな。
川口を田所の魔の手から守る為に、写真のようなことをしたんだろうと考えたのさ。

それで、川口は田所にこういったんだ。
バスケ部にはいかないとね。
だが、田所はあきらめなかった。
それからも、始終川口を訪ねては、バスケ部への勧誘を続けたんだ。

いい加減、バスケ部の連中も、田所のやり方にはあきれていたよ。
それで、一人、二人とバスケ部をやめていってしまった。
もともと、あまりバスケが好きじゃなかったのかもな。

そんな奴らに、田所だって未練はない。
もう奴の頭には、川口のことでいっぱいだったからな。
まるで、川口一人を手に入れれば、それで優勝が決まったようなつもりでいたのさ。

それでも、そんなの現実的じゃないよな。
そして、それとなく田所の噂は先生の耳にも入るようになった。
実際、部員も次々とやめているし、練習にはキャプテンが出てこないで、川口の尻を追っかけ回してる。
そして、ついに田所はキャプテンを辞めさせられたのさ。

それが当たり前の話なんだけど、田所には理解できなかった。
自分がこれほどバスケットに情熱を注いでいるのに、どうして誰もそれを理解してくれないのか、不思議でならなかった。
ま、歪んだ情熱って奴だな。

こういう奴は、怒らせると本当に怖いぜ。
どうしたと思う?
1.先生に文句を言いに行った
2.新しくキャプテンになった奴に嫌がらせをした
3.バスケ部を辞めることにした