学校であった怖い話
>三話目(荒井昭二)
>C5

ここまで来たのです。
今実行しないと、あとで桑畑が気づきでもしたら、どんな目にあうかわかっものじゃありません。
それに、相手はみんなの嫌われ者じゃないですか。
いなくなったほうが、世のためだと自分に言い聞かせ、相沢さんは、ついに桑畑を屋上から突き落としたのです。

意識がないためか、まるでマネキン人形のように落下していき、地面に激突するとそのまま動かなくなりました。
「…………ここからじゃ、よくわからないな」
相沢さんは、桑畑の生死を確かめるために、急いで階段を駆け下りました。

人気のない放課後であったため、幸いにして集まってくるものも騒ぎ立てるものもいませんでした。
相沢さんがその場に来たときにはぐったりと動かなくなった桑畑の周りに、もうかなりの広範囲で血だまりが広がっていました。
しばらくの間、じっと様子を見ていましたが動く気配はありません。

触ってみると、すでに身体は冷たくなっていました。
「……死んでいるんだ」
相沢さんは、満足そうに微笑みました。
結果がわかり、これで心のしこりが取れた。

安心した相沢さんは、その夜、本当に久しぶりに熟睡しました。
あなたは、桑畑は本当に死んだと思いますか?
1.死んだと思う
2.本当は生きていた