学校であった怖い話
>三話目(細田友晴)
>A7

「あの……僕、コーヒー好きなんです」
遠慮がちにいうと、竹内さんは室内電話でキッチンに連絡をいれてくれた。
本当に、すごい家だよね。
しばらくしてから、コーヒーが運ばれてきた。
……と思ったら、びっくりさ。

変な匂いがするんだよ。
その飲み物は、コーヒーじゃなかった。
見た目は、コーヒーそっくりだけれどね。
そして竹内さんは、微笑みながらこういったんだ。

「コーヒーより珍しいものを味わわせてあげるよ。見てごらん。これは、サンブラ茶っていうんだ。外国の品でね。父の旅行土産なんだけどね。一度飲むと、なかなかくせになるんだよ」
サンブラ茶をのせたワゴンからは、苦い薬草のような青臭い匂いがただよっていた。

あのむせかえる香り……。
気もち悪くなりそうだった。
それで僕は、すすめられたお茶をどうしたと思う?
1.飲む
2.飲まない