学校であった怖い話
>三話目(岩下明美)
>O7

冷たい人ね。
じゃあ、せめてこのイーゼルに立てかけておくくらいなら、いいでしょ。
……さあ、これでいいわ。

部室に戻りましょうか。
……今、何か聞こえたわね。
何の音かしら?
…………見て!

正面の壁。
あの絵が掛かってるわ!
誰か今、あの絵を壁に掛けた?
……誰も掛けていないというのね。
じゃあ、あの絵は勝手に、壁に掛かったっていうことかしら。
そうとしか考えられないわよね。

……あら坂上君、顔色が悪いわよ。
ひょっとして……怖いの?
駄目ねえ、男の子でしょ。
こんなのは、ほんの始まりにしか過ぎないのよ。
本当に怖いのは、これからなんだから。
……えっ、何か知ってるのかって?
ふふっ、どうかしらね。

……それじゃあ、戻りましょうか。
大丈夫よ。
ちゃんと、美術室にも部室にも鍵をかけておくから。

ごめんなさいね、皆さん。
私のわがままに付き合わしたみたいで。
坂上君、怒ってる?
1.怒ってる
2.怒ってない