学校であった怖い話
>三話目(福沢玲子)
>C5

そうよね。
さすがに、そんな恐ろしいことはできないわよね。
あー、よかった。

もし、どっかから斧を持ち出してきて、今から切りに行こうとか言い出したら、どうしようかと思っちゃったよ。
私、逃げちゃったかもしんない。
坂上君が、かろうじて常識のある人でよかったよ。

でもさ、興味ない?
あの桜の木。
木は頭いいんだからさ、普通に育った木なら、事情を理解してもらえば怒ったり、邪魔したりしないんだよね。
切り倒そうとすると呪われる木の話って、ほかにも聞いたことない?

ああいうのは、ちゃんと木に事情を説明しないか、それとも悪霊が宿っているかのどっちかね。
私は、そう思うよ。
それで、あの桜の木にはさ、ちゃんと事情を説明したんだよ。
他へ移すだけだから、絶対に木を傷つけたりしないってこともね。
私、そう聞いてるもん。

けれど、それを納得してくれなかったということは、やっぱり悪霊が宿っているのよね。
あなたも、あの桜には悪霊が宿ってるんだと思う?
1.思う
2.思わない