学校であった怖い話
>四話目(新堂誠)
>A2

そう、うさぎ跳び千回だ。
これは恐ろしい特訓だぜ。
どういうふうにやるのか教えてやろう。
一年生に、校庭でうさぎ跳びをさせるんだ。

うさぎ跳びは辛いよな。
校庭一周し終わらないうちに、膝をついてしまう奴もでてくる。
そういうとき、上級生が鬼のような顔をしてどなるのさ。
「うさぎ跳びせんかい!!」

……冗談だ。
………。
悪かったな。
話をもとに戻すぜ。
伝統的なしごきっていうのは、合宿で行われるんだよ。

そう、別名、地獄の合宿って呼ばれるやつでな。
夏休みになると、三週間も山にこもるんだ。
もちろん、それまでも猛特訓はあるぜ。
OBの猛特訓やら神社までのランニング三往復。

それだって地獄さ。
それに耐えられなくなってやめていく奴は何人もいる。
でもな、そんなのあの合宿に比べりゃあ天国さ。
最初、新入部員が四十人くらいいるんだよな。
それが、厳しい特訓で半分くらいに減っちまう。
そして、夏の地獄の合宿だ。

何とか残った二十人も、この合宿で五人になっちまうのさ。
驚いたろ?
でもな、この五人は強いぜ。
何といっても地獄の合宿を耐えた五人だからな。
根性が違う。

彼らが、ボクシング部の伝統を支え、継承していくわけさ。
……で、その合宿でどんなことをしているか知りたいか?
1.知りたい
2.知りたくない