学校であった怖い話
>四話目(荒井昭二)
>H5

僕も、そうしようと思ったんです。
4番ベッドではなく、せめて僕のベッドに寝かせてあげようとね。
……でも、だめでした。
彼が嫌がるんですよ。

なぜか、4番ベッドに寝たがるんですよね。
仕方なく、僕は彼を4番ベッドに寝かせました。
「……早く出てって。……僕は、眠いんだ」
実に冷たい対応でした。
まるで、邪魔者のように、彼は僕を追い払ったのです。

僕は、袖山君を一人残して部屋をあとにしました。
昼間でも陽の当たらないジメッとした宿泊施設。
自然と、こもった空気も、ほこりっぽくて湿っぽくなるものです。
僕も、できることなら、長くいたくはありませんから。

……でも、だんだんと心配になってきたのです。
もし、袖山君に何かあったら、責任を取らされるのは僕ですから。
あなただったら、どうします?
1.様子を見に戻る
2.このまま練習を続ける