学校であった怖い話
>四話目(細田友晴)
>A1

こんにちは。
僕は、二年C組の細田友晴といいます。
皆さん、よろしくお願いします。
さっそく怖い話をしますけど……坂上君?

君、トイレには行くでしょ?
トイレって怖いよね。
学校にまつわる怖い話でも、トイレに関するものが一番多いんだよね。

トイレってさ、女子はみんな個室じゃない。
それに、男子だって大きいほうは個室でしょ。
あの、息が詰まるような狭い空間。
あれは、まじめに怖いよ。
特に、誰もいない夕方のトイレ。

寂しくて、隙間風かなんかが、すぅーすぅー忍び込んできて、何か嫌だよね。
ドアがギィーって開いて誰かが入ってくる。
でも、それが誰かわからない。

そして、足音だけがこつん…こつん…って響いてきて、こっちに近づいてくる。
もし、それが殺人鬼だったら……。
思わず、叫びたくなっちゃうよね。

そんな心理的なものが作用して、自然と怖い話が多く生まれたんだと思う。
でもさ、トイレって怖いことが多いよね。
じゃあ、僕はそのトイレにまつわる話をするからね。
それでね、僕は、これから君のことを確かめたいのさ。

……いや、別に変なことじゃない。
僕は霊感が強いってよくいわれるんだよ。
結構、変なものを見てしまうんだな。
それでね、僕は君と同じものを感じるんだよね。

なんていうのかな……オーラっていうのかな。
電波っていうのか、波長っていうのか、とにかく君と僕は同種の人間に思えるんだよ。
それで、君と一緒ならば、きっと霊気もさらに強まると思うんだ。
だからさ、ちょっと、僕と一緒につき合ってもらえないかな?

つき合ってくれっていっても変な意味じゃないよ。
一緒に行ってほしいところがあるってことだよ。
どう?
一緒につき合ってくれないかな?
1.つき合う
2.つき合わない