学校であった怖い話
>五話目(荒井昭二)
>T8

「そこまでいうのなら、やめてもいいよ」
時田君は、中山君がやめることを了解したんです。
時田君は、そのことよりも今作っている映画の方がよほど気になっていたんでしょうか。
「中山君、今日だけちょっと編集作業を手伝ってくれないかな?」
時田君は彼にいいました。

彼も、今日が最後だし、今まで自分が撮影した場面も見たかったので手伝うことにしたんです。
もともと、映画好きの二人でしたからね。
やっぱり楽しかったんでしょうね。

二人で、ああでもない、こうでもないと夕方遅くなるまで編集作業を続けました。
そして、ある日の放課後、時田君が僕の側にきていうんですよ。

「ついこの前、映画の編集作業が終わったんだよ。これは間違いなく傑作だよ。歴史に残る映画になる。……君、映画好きだろ?よければ、この映画の売りの部分をちょっと見せてあげてもいいよ」

それで、僕はこの映画の話を聞いたんだけどね。
坂上君は見てみたいですか?
1.とても見たい
2.見なくてもいい