学校であった怖い話
>五話目(風間望)
>O2

ははは、よくわかったね。
僕は、妖怪だったんだよ。
あまりにもあっけなく、君が僕の正体を当ててしまったものだから、拍子抜けしちゃったよ。

実は、君たちは知らないと思うけれど、この人間界にはいろんな妖怪が姿を変えて潜んでいるんだよ。
そう、坂上君の家では犬は飼っているかい?
ふーん、飼っているんだね?
名前は?

ポヘ、っていう名前なんだ……、かわいい名前だね。
それで、そのポヘだって犬じゃないかもしれないんだよ。
僕の見たところ、人間界にいる犬の3割がすねこすりっていう妖怪なんだよ。
本当だよ。

僕?
僕はね、ぬらりひょんっていう妖怪さ。
僕たちは、別に悪さはしないよ。
悪い妖怪もいるけれどね。
凶悪犯で逮捕されるやつがいるだろう、そいつらはたいてい悪い妖怪さ。

……どうだ、怖かっただろう。
これで、七不思議の新聞はばっちりさ。
よかったな、坂上君。
さあ、次の人の話に行こうか。
……………ちょっと。
そんな……、終わりなの?
これで、終わりとはあんまりだよ。

風間さんの、あんな話につきあった僕が馬鹿だったんだ。
これじゃ、とても記事にならない。
こうなったら、彼になんとかしてもらわないと。
1.妖怪だという証拠を見せてもらう
2.まじめに話してもらうように頼む