学校であった怖い話
>五話目(福沢玲子)
>E6

「えっ、このロッカーを開けるの?」
福沢さんはいきなり眉をしかめた。
「このロッカー、何だか臭い匂いがするよね……」
僕は、おもわず後ずさる。

「私も、このロッカー怪しいなって、さっきから思ってたの。そっか……やっぱり、ここを開けるのね……」
福沢さんは、しばらくうつむいていた。

やっぱり、開かずのロッカー探しなんて、しない方がいいんじゃないだろうか。
「福沢さん……」
僕が、もうやめよう、といおうとした時……。
「坂上君、ちょっと開けてよ」
彼女が、恐ろしいことをいった。

「ぼ、僕が……?」
躊躇していると、福沢さんはぎろっと睨んできた。
「ほら、早く!!」
彼女に促され、しぶしぶロッカーを開けると……。
「きゃーーーーっ!!」

ロッカーの中には、ぞうきんが入っていた。
臭い匂いは、これだったんだ。
そして、ぞうきんの下からはネズミが……。

「いっ、いやっ!!」
福沢さんは、僕の影に隠れてしまった。
………ちょっと生意気っぽい子だけど、こういうところはかわいいかも。

「大丈夫、ただのネズミだよ」
僕はそういうと、率先して次のロッカーを開けようとした。

「ほら、他のロッカーも見てみようよ」

……さあ、どれを開けようか?

(→この選択肢以外の選択を行う)