学校であった怖い話
>六話目(細田友晴)
>A6

……そうか、よかった。
変なことをいってごめんよ。
君のためを思っていってるんだからね。

それで、補習で残された六人だけれど、いつまでたっても担当の先生が見に来ないから、だんだんと不安になってきてね。
でも大事な期末テストの補習だったから、これを落とすわけにはいかない。
それぞれ六人ともそれなりの事情があってね。

これを落とすとクラブ活動ができなくなるとか、親が呼び出されるとかね。
だから、帰るに帰れなかった。
ふと、時計を見るともう九時を回っていたんだよ。
でも、それがそもそも不思議なことだと思うんだ。

どうして九時まで気がつかなかったのか。
いくら集中して補習に取り組んでいたとしても、もともと補習を受けるような連中だよ。
そんなに集中力が続くんだろうか?

九時を過ぎるまで気がつかないなんて、異常だとは思わないかい?
1.異常だと思う
2.別に思わない