学校であった怖い話
>六話目(福沢玲子)
>E7

「そうだね。僕も、運命を感じるよ」
彼は、そういったわ。
文化祭で出会ったきれいな女の子。
サッカー部の練習を、いつも見ていた女の子。
彼だって、平井さんのことが気になっていたんだもの。
これが運命なら、喜んで受けとめようと思ったの。

二人は、つきあい始めたわ。
初めのうちは、楽しくやっていたみたい。
彼女は、友達によくこういっていたそうよ。
鈴木君が、大好きだって。
彼と、結婚したいって。

でも……。
鈴木君が試合に行くといえば、彼女は結果を占ってね。
その結果が悪いと、試合には行かないでくれと頼むの。
「絶対事故が起こるから」
そういってね。

サッカーの試合なら、確かにケガをすることもあるんだろうけど……。
彼女の心配の仕方は、ちょっと普通じゃなかったわ。
でも、平井さんの占いはまず当たらないのよ。
鈴木君との出会いが当たったことは、奇跡のようなものだったんだから。

鈴木君は、いらいらしはじめたわ。
試合の件に限らず、彼女はしょっちゅう占いをしては、彼を振り回していたんだもん。

それで、ある日の放課後、鈴木君は彼女に話をしたの。
なんていったと思う?
1.性格を直せ
2.別れよう