学校であった怖い話
>七話目(荒井昭二)
>B7

「はい。とりあえず問題はなかったんですけれど、実は七人目の方が来なかったんですよ。
それで、六話分しか話を聞けなかったんですけど……」
日野さんは、しまったといわんばかりのリアクションを取り、ポンと手をたたいた。

「そうだった。すっかり話すのを忘れてたけど、ありゃあ、僕のミスだ。
七人に声をかけたつもりだったけれど、後で考えたら六人しか声をかけてなかったんだよな。あとで謝ろうと思ってたんだけど、忘れてたよ。ごめん、ごめん」

何というあっけない結末。
まさか、日野さんが一人呼ぶのを忘れてたとは。
拍子抜けして、返す言葉もない。

「そんな顔するなよ、坂上。謝ってるじゃないか。で、ほかはどうだった?」
(→選択に戻る)