学校であった怖い話
>七話目(荒井昭二)
>H9

◆1回目

清瀬さんを捜してみよう。
そうすれば、日野さんのいっていたことが、ただの冗談だったのか、それとも本当の話だったのかがわかるはずだ。
僕は、日野さんのいっていた三年F組へ足を運んだ。

「あのう、ここに清瀬さんて方いらっしゃいますか?」
「俺だけど?」
教室の隅から声がして、誰かが近づいてきた。

彼が、清瀬さん?
「君、誰?」
「あのう、僕、新聞部の坂上修一といい……」
「ごめん!」
僕が自己紹介をすます前に、突然彼は両手を合わせ、頭を深く下げた。

「いやあ、日野の後輩だろ? ごめんよ。昨日、突然熱が出ちゃってさあ。あんまりつらいから、早退したんだ。悪いと思ってる。今度、取っておきの怖い話をするから……どうしたんだ、ぼーっとして?」
「あ、いや、すいません」
今度は僕が、清瀬さんに頭を下げた。

……清瀬さんはいた。
そして、昨日の集まりには来なかった。
僕は、清瀬さんにもう一度頭を下げると、三年F組をあとにした。
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◆2回目

彼には、さっき話を聞いた。
彼は、なにも知らないようだ。
ほかを当たろう。
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