学校であった怖い話
>七話目(岩下明美)
>A5

そうさ。
せっかくここまで来たのに、ここで引き返せないからな。
俺は、岩山にとりあえずハンカチを渡した。
「これで、口をふさいでいろよ。少しはマシだぜ」
「うげっ!」
岩山のやつ、俺がそういい終わらないうちにもう吐きやがった。

根性なしだぜ。
俺は岩山に、そこから動かないようにいった。
それから俺は電源を捜そうと、手探りで壁をつたって歩いた。
ゆっくりゆっくりと……。
相変わらず、電源のようなものに俺の手が触れることはなかった。
ふと考えた。

さっきの赤ん坊の泣き声はなんだったんだろうか……。
そう思って、足を踏み出そうとした瞬間。
「!!」
俺の肩を、がっしりとつかむ者がいたんだ。
俺は、心臓が押しつぶされる思いがした。

やばい!
白井に見つかってしまった!
「日野。なに、びくついてるんだよ」
肩をつかんだ犯人は岩山だったんだ。
「びっくりさせるなよ! でも、お前……。
大丈夫なのか?」

「ああ、さっき思いっきり吐いたら気分がよくなってさ。もう大丈夫だ」
岩山はいった。
「じゃあ、先に進むぞ……」
俺たちは、またゆっくりと足を進めた。
「うっ!」

その時、ちょうど俺の頭になにか得体のしれないものが当たった。
俺たちはどうしたと思う?
1.一目散に逃げた
2.その物体を調べた