学校であった怖い話
>四話目(新堂誠)
>H6

彼女がな、俺を誘わなくなったのには、わけがあった。
彼氏ができたのさ。
俺から言わしてもらえば、決してかっこいい男じゃなかったな。
頭はよさそうだったけれど、ひ弱そうだった。
どっちかというと、不良に絡まれるタイプだな。

いじめられても、すぐ親に泣きつくタイプっていうのか?
人の力を借りて、長いものには巻かれながら生きていくタイプさ。
どうして、清水さんがそいつを好きになったのか、そして付き合い始めたのかわからない。
別にたいして興味もなかったから、そいつの名前さえ俺は知らないけどな。

だけどよ、休みの日なんかは、そいつは朝から晩まで彼女の家に入り浸っているんだ。
何をしているのかわからない。
まあ、おおかた想像はつくけどよ。
きっと、彼女の部屋で、ずーっと彼女が描いた自画像を眺めているのさ。

二人、肩を並べあってな。
本当に仲がよくて、まるで一心同体のような二人だったぜ。
あれを見りゃあ、誰だって興味がわくよな。
それで、俺はこっそり調べてみることにしたのさ。
なあに、当時、まだ俺は中学に入ったばかりだ。

何かあっても、子供のいたずらですませられるしな。
あの二人が、どこで出会って、どうして付き合い始めたのか、お前知りたくないか?
1.知りたい
2.知りたくない
3.別に興味ない