学校であった怖い話
>隠しシナリオ2(田口真由美)
>M6

「あ、はい。知ってます」
前に、先生から聞いたわ。
旧校舎を取り壊したら、人間の白骨が出てきて、大騒ぎになったって。
でも、あんまり詳しい話は知らないの。

「あの、白骨が出てきたことですか?」
「そう。この話、有名だよね。
旧校舎の下には防空壕があったとか、あの辺りには戦死者の死体がたくさんあるとか、いろいろいわれていたしね」

先輩、なんか興奮してるみたい。
鼻に汗かいて話してる。
……田口さん、これは知ってる?

旧校舎を取り壊した時、事故がたくさん起きてね。
白骨死体の呪いだとかいって、かなり大がかりなお祓いをしたんだよ。
その頃僕は、学校の七不思議について、記事を書くことになっていてさ。

当時、僕の先輩の日野さんという人に、学校の七不思議に詳しい人達を集めてもらったんだよ。

いろいろ話を聞くうちに、僕もこの学校にまつわる怖い話をたくさん知った。
けど、その企画は結局『旧校舎から出てきた大量の白骨死体の謎!』というものに変わってしまったんだ。
まあ、仕方ないよね。

単なる噂話よりも、現実に起こった出来事のほうがインパクト強いしね。
君も覚えてるんじゃないか?
あの事件は、警察も来たし、新聞にも載ったからね。
その時の校内新聞の記事は、僕が担当したんだけどさ。
すごく評判がよかったよ。

けど、僕は残念でね。
あの企画はボツになってしまったからね。
もともとは、僕の企画じゃないのにさ。
部長の考えた企画なのにね。
なぜか、すごく残念だった。

不思議なもんさ。
僕は、あの企画を押しつけられたとき、すごくいやな気持ちだった。
できることなら、やりたくなかったんだ。
それほど、怖い話が嫌いだったわけさ。
なのに、今はどうだ。

自分から進んでやりたくて、たまらなくなっている。
それで、僕は考えたんだよ。
あの旧校舎の跡地に第二体育館が建った時、今度こそ、この企画を実現させようとね。
そこで、どうだろう?
君にその大役を任せたいんだ。

どうかな?
やってくれるかい?
1.やります
2.遠慮します
3.どうして先輩はやらないんですか?