晦−つきこもり
>二話目(鈴木由香里)
>E7

知ってるんだ?
じゃあ、話は早いや。
退治された妖狐の怨念で、常に毒気を吐き出しているという石だよね。
近付く物は、虫でも、鳥でも、人間ですら死んでしまうって。
時代を経た今でも、その毒気は続いてるっていうよ。

まぁ、ここまで大袈裟な話じゃないんだけどさぁ、よっちゃん屋敷に現れた災いの女は、玉藻前のような魔女だったのさ。
彼女の目的は一つ、よっちゃん屋敷の財産を食らいつくすこと。
これ以外には、考えられないな。
その頃の、お屋敷の家長は、気丈な婆さんだった。

夫を早くに亡くし、以来、一人で子供たちを育て上げ、よっちゃん屋敷を守ってきたっていう、なかなかしっかりした女性だったよ。

葉子はさぁ、妖怪や、魔女が屋敷に入り込む時に、どういう手段を使うと思う?
1.家の人間と入れ代わる
2.旅人のふりをする
3.わからない