晦−つきこもり
>三話目(前田和子)
>A3

「ワン!」
それがね、痛いって叫んだつもりが、出てきた声がこれなの。

よく見たら、私は四つんばいになっていて、足や手には犬のような毛と肉球がついていたのよ。

そう、私、夢の中で犬になっていたの。
おまけに、人間の言葉が理解できなくなっていたのよね。
女の子が何かいってたようだけど、よくわからなかったから。
1.とにかく吠える
2.じたばたする
3.これは夢だと考える